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2017年1月24日火曜日

「本間キミ」という女性

今日はとても冷え込んでいます。今年一番の寒さがやって来ました。
今朝は-19°でした。
体調管理が大切ですね。気を付けて日々頑張りましょう~。

今日は「本間キミ」さんという方をご紹介致します。
とても美人な方でしょう? 
明治43年3月19日 19歳で増毛・本間家にお嫁入りをしました。

本間キミさんは明治24年11月19日、下國濱三郎夫妻の次女として
茂辺地で生まれました。(現在の北斗市)
キミさんが生まれた明治24年の北海道の日本海沿岸は「ニシン景気」で湧き上がっていました。
増毛も例にもれず、北前船の往来があり、ニシンが獲れ千石場所と呼ばれ、
今の町中とは想像もつかないくらいの賑わいがありました。

松前藩の重臣であった下國家・・・武家の子女として育った中で商家にお嫁入りするということは
キミさんにとって、どれほど厳しいものであったか・・と想像してしまいます。
丸一本間は天塩国一の豪商と呼ばれた家です。
婚礼の際は持ち船の「太刀丸」でキミさんを迎えに行きます。
増毛に戻るとすぐに婚礼と披露宴が執り行われました。
4日間5回にわたっての盛大な祝宴だったと言います。
呉服業・醸造・ニシン漁業の網元・荒物・雑貨・海運業・・・と、不安を感じる間もなく
日々を暮らしていたことでしょう。

しかしこの後、昭和2年に初代が亡くなり、次の年には自分の夫・泰輔さんも
病で亡くしてしまいます。
この大きな商家をどうやって維持していくのか・・・悲しみに浸っているわけには
いかなかったのです。
キミさんもまた時代の流れに乗りながら、大店を次々と縮小していき、
とうとう、この「本間ののれん」を守り抜きました。

凛とした美しい女性、キミさん。
激動の時代をあざやかに生きたのです。

成人の日、テレビのニュースを見ていてふとキミさんのことが頭に浮かびました。
20歳を前に、この増毛まで船に揺られてお嫁に来たことを。

キミさんの詳しいお話は「本間家」でガイドをさせて頂きます。
ぜひお越しください、お待ちしております。
 
            :女中頭 さとう

2017年1月1日日曜日

穏やかに迎えました


昨年暮れの糸魚川の大火・熊本地震・北海道の台風上陸など
自然災害に悩まされた1年でした。
被災されたすべての方々の気持ちを考えますと言葉にできない思いがあります。
心の笑顔を取り戻すことができますよう・・・心よりお見舞い申し上げます。

今年の増毛は曇りのお天気で初日の出もほとんど見られませんでした。
少しだけ見えた午前7時35分頃の増毛町・暑寒別岳裾野の風景です。

昨年はたくさんの方々にお越し頂き、本当にありがとうございました。
JR留萌本線・増毛線の廃止を受け、全国から御来町いただきました。

今は廃校になりました「北海道立増毛高等学校」の高校生の頃、JRを使っての通学をして
おりました。毎日たくさんの高校生が乗っていました。
ちょうどこの頃、高倉健さん主演の『駅~station』の撮影があり
同級生もエキストラで出演するなど、とても楽しい日々を過ごしておりました。
その増毛線が廃止になるとは思ってもいないことでしたので最初はとてもショックでした。
実際に自分も増毛線に乗らなくなってしまったのですから仕方がないことだと諦めるしかありませんでした。
だったら、これからどうするか・・・と前向きに考えることが大切だ思うことにしました。
最後の日まで、しっかりと皆様をお迎えすることが私の仕事だと思って過ごして参りました。
ラストランの時はその雄姿を見るため、駅に向かいました。
腕がだるくなってもペンライトを振り続けました。

終わってしまえばまた普段の生活に戻り、「あれは夢だったのか・・」と、毎日駅前の様子を確かめてしまう日々が続いています。
あっという間に遮断機はテントで覆われてしまい、レールのガタガタはなくなってしまい、一時停止をしなくてもいい踏切に、悲しさと侘しさを感じながらその道を通勤しています。

今年は災害もなく、笑顔の多い1年になりますように祈念してお神酒をいただくことにしました。
全国の災害に遭われた方々の心からの笑顔が取り戻せますように・・・。

今年も旧商家丸一本間家、しっかりと頑張ってまいります。

                          :女中頭 さとう